サイ・イエングアンさんリサイタルへ

国立毛皮工房バイヤーです。

1カ月以上前になりますが、久しぶりの休日を利用し、クラッシックソプラノ歌手サイ・イエングアンさんのリサイタルに行ってきました。

国立毛皮工房

会場は横浜みなとみらいホールの小ホール。
早めに到着したつもりでしたが、既に長蛇の列。開場と同時に440人定員のホールはすぐに満席になりました。

彼女は、中国大連出身のコロラトゥーラソプラノの世界的なアーティストです。1984年の国連「地球環境を守る日」に国連地球環境キャンペーンソング「愛する小鳥よ」を8万人の観客の前で演じたことで一躍有名になりました。
オペラ「魔笛」の女王役では他の追随を許さない第一人者として国際的な評価を得ています。
日本との関係も深く、小澤征爾氏ら国内の著名な音楽家とも共演されたほか、1992年には東京藝術大学の平山郁夫学長から招かれ同大の客員研究員にもなられました。NHKの番組にもご出演されていますのでご存知の方も多いと思います。

今回のプログラムには、中国語、英語の他、日本語の曲も含まれましたが、綺麗な日本語に感動し、オーバーかもしれませんが、日本語の美しさを再認識することが出来ました。特に「カ」行の正確で力強く、しかも透き通った発音は素晴らしく、思わず目を瞑ってしまいました。最後のプログラムは、世界一級と評価されている彼女の十八番の一つ、プッチーニの「トゥーランドット」。圧巻の一言でした。彼女は新しい言語の曲を歌う前に、大学教授などネイティブの専門家の教えを乞い、徹底的に正確な発音を学ぶのだそうです。類まれな才能は勿論、そうした人知れぬ努力の結晶があの歌声で、その歌声を聴いた人は誰もが感動してしまうのでしょう。

リサイタルのテーマは「もう一度、綺麗な夜空を見たい」。

アンコールに応えた後、彼女は「国連のテーマ曲を歌わせてもらってから30年が経つが、中国などでは環境を守るどころか、著しく悪化している。地球で暮らす一人の人間として、また一人の音楽家として皆さんとともに環境保護を訴えていきたい」と観客に呼びかけました。
私は、音楽は勿論、絵画など芸術全般について全くの素人です。それでも機会があれば、今回のようなリサイタルに行くこともありますし、美術館にも行きます。何も解らないながら、綺麗なものが好きなのかもしれません。

私が暮らす国立は、駅前でも夜空は綺麗です。都内よりも心なしか空気も澄んでいる様に感じます。この環境に感謝しつつ、風呂上がりにバルコニーで「カキクケコ」。50年間、日本人をしておりますが、何度発声してみてもサイさんの様な綺麗な「日本語」が発声できません。
一流のプロと素人の間には、キャリアでは埋めることのできない歴然とした差があります。